イーロン・マスク氏率いるSpaceXAIが、最新AIモデル「Grok 4.5」を正式に発表しました。
当ブログでGrokを紹介するのは、今回が初めてです。
名前は聞いたことがあるものの、「なんとなくChatGPTやClaudeと同じようなAIなのかな?」という認識の人も多いのではないでしょうか。正直、筆者もこれまではそのくらいのイメージでした。
そこで今回は、まず「そもそもGrokとは何なのか」というところから、Grok 4.5で何が変わったのか、料金や使い方まで初心者向けに整理していきます。
そもそもGrokとは?
Grokは、イーロン・マスク氏が立ち上げたAI企業xAI(現在のSpaceXAI)が開発している生成AIです。
文章の作成や質問への回答、画像生成、情報検索などができる点は、ChatGPTやClaudeとよく似ています。
大きな特徴は、Xとのつながりが強く、リアルタイムの投稿や話題を調べられることです。現在はXだけでなく、専用のWebサイトやスマートフォンアプリからも利用できます。
これまでは「Xに搭載されているAI」という印象が強かったGrokですが、最新のGrok 4.5では、プログラミングや資料作成、AIエージェントによる長時間の作業など、より本格的な仕事への対応が強化されています。
今回のGrok 4.5は、単なるチャットAIのアップデートではありません。プログラミング、AIエージェント、資料作成など、実際の仕事をこなす能力が大きく強化されています。
さらに、AIコードエディタとして人気の「Cursor」と共同でトレーニングされた点も大きな特徴です。
この記事では、Grok 4.5で何が変わったのか、料金はいくらなのか、どこから使えるのかを初心者向けに整理します。
Grok 4.5とは
Grok 4.5は、SpaceXAIが2026年7月8日に発表した最新のAIモデルです。
公式には、コーディング、AIエージェントによる作業、知識を使った仕事に向けた同社史上最も高性能なモデルと説明されています。
これまでのGrokは、Xの投稿を検索できるチャットAIという印象が強いサービスでした。
しかしGrok 4.5では、コードを書く、バグを修正する、Webアプリを作る、Excelのモデルを組むといった、より実務的な作業が重視されています。
ChatGPTやClaudeと同じく、質問に答えるAIから、実際に作業するAIへと進化している形です。
Cursorと一緒に開発された
Grok 4.5で特に注目したいのが、Cursorと共同でトレーニングされた点です。
Cursorは、AIに指示を出しながらコードを書いたり、既存のプログラムを修正したりできるAIコードエディタです。
SpaceXAIによると、Grok 4.5はプログラミングだけでなく、科学、工学、数学など幅広いデータを使って学習されています。さらに、複数の工程を必要とするソフトウェア開発を中心に、数十万件規模のタスクを使った強化学習も行われました。
そのため、短いコードを生成するだけでなく、長時間かかる複雑な作業を最後まで進める能力が重視されています。
「簡単な指示から、実際に動くアプリを作る」という、最近のAIコーディングの流れを強く意識したモデルといえそうです。
コーディング性能はどれくらい?
SpaceXAIが公開したベンチマークでは、Grok 4.5はテストによってClaude Fable 5やGPT-5.5に及ばないものもある一方、SWE MarathonではGrok 4.5が最も高い結果を記録しています。
主な結果は以下のとおりです。
| ベンチマーク | Grok 4.5の結果 |
|---|---|
| DeepSWE 1.0 | 62.0% |
| DeepSWE 1.1 | 53% |
| SWE Marathon | 29.0% |
| Terminal Bench 2.1 | 83.3% |
| SWE Bench Pro | 64.7% |
すべてのテストで最強というわけではありません。
ただし、Grok 4.5は処理速度とコストを含めたバランスを強く意識しています。公式発表では、提供速度は毎秒80トークンで、同等クラスのモデルより少ないトークンでタスクを完了できるとされています。
なお、これらはSpaceXAIが公開した数値です。実際の使いやすさは、扱うプログラムや指示内容によって変わるため、ベンチマークだけで判断しないほうがよいでしょう。
WordやExcel、PowerPointにも対応
Grok 4.5はプログラミング専用ではありません。
Grok Buildでは、Web検索を使ったExcelの分析、複数シートにまたがる数式、Word文書、PowerPoint資料の作成なども紹介されています。
特にExcelでは、計算結果を作るだけでなく、後から確認できるようにメモを残すといった使い方も想定されています。
最近登場したChatGPT Workと同じく、AIが文章を返すだけではなく、アプリを操作して成果物を完成させる方向へ進んでいることが分かります。
Grok 4.5の料金
Grok 4.5のAPI料金は以下のとおりです。
| 項目 | 100万トークン当たり |
|---|---|
| 入力 | 2ドル |
| 出力 | 6ドル |
これはAPIを使って、自分のアプリやシステムからGrok 4.5を呼び出す場合の料金です。
一般ユーザーがGrokやCursorを利用する場合は、それぞれのサービスのプランや利用上限が適用されます。
SpaceXAIは、Grok 4.5が同等の最新モデルと比べて約2倍のトークン効率を持つと説明しています。単純なAPI単価だけでなく、ひとつの作業を完了するまでに使うトークンが少ない点を強みとしているようです。
Grok 4.5はどこで使える?
発表時点では、主に次の方法で利用できます。
- Grok Build
- Cursorの全プラン
- SpaceXAIのAPI
- GrokのWeb・モバイルサービス
Grok BuildとCursorでは、期間限定でGrok 4.5の無料利用枠も提供されています。
APIから利用する場合のモデル名は「grok-4.5」です。SpaceXAIのコンソールでAPIキーを取得して利用します。
なお、EUでは発表時点で提供されておらず、2026年7月中旬の対応が予定されています。日本はこの制限の対象として案内されていません。
ChatGPTやClaudeから乗り換えるべき?
現時点では、完全に乗り換えるというより、用途によって使い分けるのが現実的です。
ChatGPTは調査、文章作成、資料作成、アプリとの連携など、幅広い仕事をまとめて進めやすいのが特徴です。
Claudeは長い文章やコードを読み込ませた作業に強く、Claude Codeを使った開発環境も充実しています。
Grok 4.5は、Cursorとの連携、処理速度、API料金の安さが大きな魅力です。普段からCursorを使っている人にとっては、試しやすい選択肢になりそうです。
特に次のような人には向いています。
- CursorでAIコーディングをしている
- API料金を抑えたい
- 長時間動くAIエージェントを試したい
- コーディングと資料作成の両方に使いたい
- ChatGPTやClaude以外のモデルも比較したい
まとめ
Grok 4.5は、SpaceXAIがコーディングと実務作業を重視して開発した最新AIモデルです。
Cursorと共同でトレーニングされ、コード生成だけでなく、アプリ開発、バグ修正、Excel、Word、PowerPointなど幅広い作業に対応します。
すべての性能テストで他社モデルを上回っているわけではありませんが、毎秒80トークンという速度と、入力2ドル・出力6ドルというAPI料金はかなり競争力があります。
AIモデルの競争は、単純な賢さだけでなく、「どれだけ速く、安く、最後まで仕事を完了できるか」という段階に入ってきました。
Grok 4.5が気になる人は、まずCursorやGrok Buildの期間限定無料枠から試してみるのがよさそうです。
出典・参考
※本記事は2026年7月11日時点の情報をもとに作成しています。料金、提供地域、無料枠、利用できるプランは今後変更される可能性があります。



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